CT造影検査を受けられる方へ

CT検査で正しい診断をするためには造影剤を用いた検査が必要なことがあります。
本院では安心してCT の造影検査を受けて頂くために、主治医から十分な説明を行い、同意を得た上で検査を行いたいと考えております。
主治医の説明をお聞き頂き、造影検査の実施に同意される時はご署名ください。
なお、同意を拒否されても、または実施直前に同意を撤回されても不利益を受ける事はありません。

説明内容の概略(詳細は主治医が直接説明いたします)

1.造影剤の意義

造影剤を用いることで鮮明な画像が得られ、病変の描出が向上しますので精度の高い診断ができます。
一部の疾患では、造影剤を使用しないと正しい診断ができません。

2.造影剤の副作用について

造影剤は多くの場合無害です。しかし、まれに副作用の見られることがあります。
おおまかな頻度は次の通りです。

1)軽度の副作用(頻度50から100に1人):発疹、掻痒感、紅潮、吐気、嘔吐、熱感、頭痛など。
2)重篤な副作用(頻度2000から3000に1人):アナフィラキシーショック、呼吸困難、急激な血圧低下、
心停止、意識消失、肺水腫、腎不全、痙攣など。
3)死亡(頻度10万に1人):非常にまれ。
4)遅発性副作用(頻度50人に1人):造影剤投与後より1時間から数日後に頭痛、悪心、発疹、掻痒、
蕁麻疹など。

3.以下の場合について

次の既往がある場合は造影剤を使用できなかったり、副作用を生じる可能性がやや高くなりますので、主治医と相談してください.

1ヨード造影剤過敏症の既往2重篤な甲状腺機能亢進症
3一般状態が極度に悪い場合4気管支喘息
5重篤な心障害6重篤な肝障害
7重篤な腎障害8膵炎
9褐色細胞腫およびその疑い10多発性骨髄腫
11マクログロブリン血症12テタニー

4.特定の埋込型心ペースメーカー(メドトロニックInSync8040)を装着したCT検査の際、部分的・電気的リセッ
トを引き起こす可能性があります。

5.造影検査後1時間から数日後に頭痛、悪心、発疹、掻痒感、蕁麻疹などが生じた場合は主治医または主治
医の属する診療科まで連絡ください。

6.万が一、副作用が起こった場合には、迅速かつ最善の処置を行わせて頂きます。

旭川医科大学病院