MRI検査を受けられる方へ (体内金属を有する場合あるいは造影検査)

体内に金属を有している場合はMRI検査が不可能なことがあります。
また、MRI検査で正しい診断をするためには造影剤を用いた検査が必要なこともあります。
このような場合、本院では安心してMRI検査を受けて頂くために、主治医から十分な説明を行い、同意を得た上で検査を行いたいと考えております。
主治医の説明をお聞き頂き、検査の実施に同意される時はご署名ください。
なお、同意を拒否されても、または実施直前に同意を撤回されても不利益を受ける事はありません。

説明内容の概略(詳細は主治医が直接説明いたします)

1.体内に金属を有している場合

 心臓ペースメーカー、埋め込み式除細動器を体内に埋め込んでおられる方は検査が受けられません。
 また、金属を体内に有している場合は検査が受けられないことがあります。

2.造影剤を使用する場合の意義

造影剤を用いることで鮮明な画像が得られ、病変の描出が向上しますので精度の高い診断ができます。
一部の疾患では、造影剤を使用しないと正しい診断ができません。

3.造影剤の副作用について

造影剤は多くの場合無害です。しかし、まれに副作用の見られることがあります。
おおまかな頻度は次の通りです。

MRI- ガドリニウム造影剤による副作用および発現頻度。

1)軽度の副作用(頻度100から200に1人):発疹、掻痒感、吐気、嘔吐、頭痛、熱感など。
2)重篤な副作用(頻度10万人に1人):ショック、アナフィラキシー症状、痙攣、呼吸困難など。
3)死亡(頻度100万人に1人):極めてまれ。

MRI -SPIO造影剤の副作用発現頻度は現在まで明確になっておりません。

4。以下の場合について。

次の体内金属あるいは既往がある場合は検査を受けられなかったり、副作用を生じる可能性がやや高くなりますので、主治医と相談してください。
体内金属を有する場合:心臓ペースメーカー、埋め込み式除細動器、過去の手術による体内金属、刺青、その他の体内金属。

MRIガドリニウム造影剤使用時1)ガドリニウム系造影剤に対して過敏症の既往歴がある場合
2)気管支喘息
3)重篤な肝障害
4)重篤な腎障害
MRI-SPIO造影剤使用時1)本剤の成分または鉄剤に対し過敏症の既往歴がある場合
2)一般状態が極端に悪い場合
3)ヘモクロマトーシス等、鉄過剰症
4)出血している場合

  特定の貼付薬使用時:導電性のある金属を含む貼付薬(ニトロダームTTS、ニコチネルTTS)では、火傷を生じる可能性があります。

5。万が一、副作用が起こった場合には、迅速かつ最善の処置を行わせて頂きます。

旭川医科大学病院